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アレルギーでめまいは起こる?原因と対策を徹底解説
中原 美紗

中原 美紗

アレルギーは、免疫系が外部の無害な物質(アレルゲン)に過剰に反応し、ヒスタミンなどの化学物質を放出させる生体防御の誤作動です。アレルギーが引き起こす症状はくしゃみや鼻水だけでなく、時にめまいとして現れることがあります。

アレルギーがめまいを引き起こすメカニズム

めまいは、脳への血流や前庭(内耳)からの信号が乱れるときに起こります。アレルギー患者が経験するめまいは大きく3つの経路に分けられます。

  • ヒスタミンは血管を拡張させ、血圧を低下させる血管拡張物質です。急激な血圧低下は脳への酸素供給を減らし、めまいを誘発します。
  • 低血圧は血液が十分に循環しない状態で、特に立ち上がったときに起こる起立性低血圧はアレルギー反応と相まって症状が悪化します。
  • 内耳前庭系は体のバランスを感知する器官で、炎症や粘液の増加が信号伝達を乱しめまいにつながります。

主な原因と関連疾患

以下はアレルギーが関与しやすいめまいの原因です。

  1. 花粉症や鼻炎による鼻詰まりで酸素摂取が低下。
  2. 食物アレルギーが起こす急性血管拡張。
  3. 薬剤性副作用(抗ヒスタミン薬やステロイドの過剰使用)。
  4. 脱水や過度のストレスが免疫応答を増幅。

これらは単独でも、複数が同時に起きてもめまいを引き起こすリスクが高まります。

診断とチェックポイント

めまいがアレルギー起因かどうかを判断するためのポイントは次の通りです。

  • 症状が季節変動や特定の食物摂取後に出るか。
  • 血圧測定で起立性低血圧が認められるか。
  • 耳鼻科で前庭機能テスト(VNG)を受けるか。
  • 血中ヒスタミン濃度やIgE抗体の検査結果。

対策と予防法

原因が特定できたら、日常でできる予防策を実践しましょう。

  1. アレルゲン回避:花粉情報をチェックし、外出時はマスクを着用。
  2. 水分補給:1日2リットル以上の水分を摂取し、脱水を防ぐ。
  3. 適度な運動:血流改善とストレス緩和に効果的。
  4. 食事管理:ヒスタミンが多く含まれるチーズや赤ワインは控える。
  5. 薬の見直し:医師と相談し、必要なら抗ヒスタミン薬の種類や用量を調整。
医師に相談すべきサイン

医師に相談すべきサイン

以下の症状がある場合は、早めに専門医を受診してください。

  • めまいが数分以上続く。
  • 胸の痛みや呼吸困難を伴う。
  • 意識が朦朧とする、失神に近い状態。
  • 症状が季節や食事と強く関連している。

比較表:ヒスタミン過剰型めまい vs 低血圧型めまい

めまいのタイプ別比較
項目 ヒスタミン過剰型 低血圧型
主な原因 アレルギー反応でヒスタミン大量放出 起立性低血圧や薬剤影響
発症メカニズム 血管拡張+血圧急降下 血液プール+脳血流低下
主な症状 めまい、頭痛、顔面紅潮 立ちくらみ、疲労感、淡い皮膚
治療法 抗ヒスタミン薬、アレルゲン回避 体位訓練、水分補給、薬調整

関連トピックと次に読むべき記事

本記事は「アレルギーとめまい」の位置付けとして、広いカテゴリでは「健康・医薬品情報」、狭いサブトピックは「アレルギー性疾患」「前庭機能障害」です。次におすすめしたいのは、 前庭リハビリテーションの具体的手法を解説した記事と、 ヒスタミンブロッカーの選び方に関するガイドです。

よくある質問

アレルギーとめまいはどれくらい関係がありますか?

研究では、アレルギー患者の約15%がヒスタミン放出や血圧低下に起因するめまいを経験すると報告されています。特に花粉症シーズンや食物アレルギーの発作時に症状が顕著です。

めまいが起きたときの簡単な対処法はありますか?

座って足を床につけ、深呼吸しながらゆっくり水分を摂取します。症状が30秒以上続く場合は医師に相談してください。

抗ヒスタミン薬はめまいを悪化させますか?

第一世代の抗ヒスタミン薬は中枢抑制作用がありめまいを強めることがあります。第二世代は比較的安全ですが、医師の指示に従って使用してください。

低血圧と診断されたら、どんな生活習慣が有効ですか?

こまめな水分補給、塩分摂取の微増、起立時にゆっくり立ち上がる、足首や太ももに圧迫ストッキングを使用するなどが効果的です。

食事でヒスタミン摂取を減らす方法は?

チーズ、加工肉、発酵食品、赤ワインなどの高ヒスタミン食品は控えめにし、代わりに新鮮な野菜や低脂肪のたんぱく源を選びましょう。

人気のタグ : アレルギー めまい ヒスタミン 低血圧 内耳


コメント

naotaka ikeda

naotaka ikeda

26 9月 2025

アレルギーが原因でめまいを感じたら、まずは水分をしっかり摂ることが大切です。
次に、起立性低血圧が疑われる場合はゆっくり立ち上がるように心がけましょう。
血圧を測って変化が大きいときは医師に相談してください。
ヒスタミン拮抗薬の服用タイミングも見直すと症状が軽くなることがあります。
無理をせず、体のサインに耳を傾けることが回復への近道です。

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